平昌パラ 技術駆使した器具×人間の力 選手たちの躍動の先にあるものは 

 平昌パラリンピックが9日、開幕した。鍛えた肉体と磨き上げた技術に加え、改良を加えてきた器具を駆使し、メダルに挑む選手たち。彼らの躍動の先にあるのは、パラリンピックでの活躍を見守る市井の障害者たちの未来だ。(平昌 高久清史、川峯千尋)

 7日、旌善アルペンセンター。アルペンスキー滑降の公式練習で、男子座位のエース、森井大輝(37)はコース状況を確かめるように滑走していた。

 「びっくりするぐらいプレッシャーが少ない。今までの中で一番大きなサポートを受けている」。過去4大会に出場し、唯一手にしていない金メダル獲得に挑む森井。自信の裏側にあるのは、平昌に向けて積み重ねてきたトレーニングの日々と、所属先のトヨタ自動車(愛知県)などが森井のために共同開発した最先端のチェアスキーへの信頼だ。

 これまで医療機器メーカーの日進医療器(愛知県)とチェアスキーの性能改善に取り組んできたが、より高いレベルを求め、2014年夏にトヨタに入社。15年7月にはトヨタと日進医療器の開発プロジェクトをスタートさせた。

 狙いは軽量化と、ターンを遅らせるフレームなどのねじれを抑える剛性の向上だ。車造りで培ったコンピューター解析で性能に必要のない「駄肉」をそぎ落とし、剛性を高める設計を探った。昨年9月に製品が完成。従来比で約15%軽く、約3倍の剛性を実現した。

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