稀勢、7月名古屋場所で進退 横審・北村委員長「覚悟を持って次場所に備えて」

 大相撲の横綱稀勢の里(31)が、13日に初日を迎える夏場所(東京・両国国技館)を休場する。師匠の田子ノ浦親方(41)=元幕内隆の鶴=が11日、明らかにした。昨年春場所中に痛めた「左大胸筋痛」が理由。横綱の7場所連続休場は、年6場所制が定着した昭和33年以降では貴乃花と並ぶ最長で16年ぶり。横綱審議委員会(横審)の北村正任委員長(77)=毎日新聞社名誉顧問=は、7月の名古屋場所で進退を問う考えを示した。

 その一言を引き出すまで、時間が必要だった。稀勢の里と田子ノ浦親方は前日(10日)も夏場所への出場可否を協議。同親方は休場を強く勧めていた。だが、この時点で横綱は受け入れていなかったという。この日早朝、電話で最終的な確認を行い、結論に至る。

 「はい、わかりました。休場します」

 稀勢の里が折れるかたちで、全休することに納得した。田子ノ浦親方は「責任感の強い男なので、なかなか自分の口からはいえない。でも、そうせざるを得ないのはわかっていたと思う」。師匠の目は潤んでいた。日本相撲協会には「左大胸筋痛で約1カ月激しい運動を制限する」との診断書を提出した。

 年6場所制が定着して以降、横綱として最多となる7場所連続休場。稀勢の里にとって2場所全休は初めてで、在位8場所目で皆勤はわずか1場所だ。出稽古や二所ノ関一門の連合稽古などの最終調整でも精彩を欠き、苦渋の決断を迫られた。

 稀勢の里は次に出場する場所で進退をかけることを明言しているが、周囲の視線もにわかに厳しくなる。横審・北村委員長は「体調不十分であればやむをえない。覚悟を持って次場所に備えてほしい」と文書でコメントした。

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