柳田、王会長へ捧げる特大2ラン 「結婚に祝砲を頼まれた」

 打った本人が一塁へ向かう足を止め、行方を見送る完璧な当たりだった。ソフトバンクの柳田が三回、右翼席上段へリードを5点に広げる特大の13号2ラン。「いいスイングができた。打った瞬間、入ると思った」と満足そうに振り返った。

 この日に限っては、どうしても一発がほしかった。試合開始前に王貞治球団会長が結婚を発表。ニュースを球場内のテレビで知ったあと、選手サロンで本人と遭遇し、「祝砲を打ってくれ!」と頼まれていた。

 2010年秋のドラフト会議で、球団が外野手の指名候補を柳田にするか秋山(西武)かで迷っていたとき、「打球を飛ばせるのはどっちなんだ」という王会長のひと言で柳田の獲得が決定。入団後も持ち味であるフルスイングを「絶対いじるな」とコーチ陣に命じてくれた。

 世界のホームラン王が与えてくれた助言の中で、もっとも大事にしている言葉は「強く振れ」。大型打者への道筋を付けてもらった恩にぜひとも報いたかった。

 これ以上ない“メモリアルアーチ”を実現させた柳田は「持ってる? いや、運がよかったというだけ」と照れ笑い。打撃好調の今季は3年ぶりのトリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁)だけでなく、王会長が2度成し遂げた三冠王を平成の最後でねらえる位置にいる。(三浦馨)

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