「復興」の理念から選ばれた東京五輪聖火リレー出発地 

 2020年東京五輪の開幕機運を高める聖火リレーの出発地が福島県に決まった。関係組織のトップを集めた12日の調整会議で出発日、47都道府県の通過順とともに承認された。大会組織委員会はさまざまな角度から検討を進めてきたが、最終的には招致段階から掲げてきた「復興五輪」の理念に立ち返り、11年の東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で甚大な被害を受けた地を選んだ。

 聖火リレーの検討委員会が立ち上がったのは昨年2月。当初から全47都道府県の通過を前提に、東日本大震災の被災地を丁寧に回るとの方針は打ち出されてきた。これらを実現するため、国際オリンピック委員会(IOC)が定める「100日以内」というルールの緩和も勝ち取った。

 一方、出発地の選定は難航した。各地から“売り込み”もあった。検討委では、気候的な理由などから沖縄県を出発し日本列島を北上する案を推す声も出た。これに対し被災地出発案は、東日本大震災後も各地でさまざまな災害が発生しており、「被災地」の範囲も難しくなった。

 組織委の森喜朗会長は「こういうのは『これが最高だ』という結論は出ないものだ。いろんな意見がある」と語る。そんな中、福島県を選んだのは招致時に掲げた「復興五輪」の理念を重視したからだ。「現時点で避難者の数がもっとも多いという要素もある」と組織委幹部。森会長も「五輪をやろうと覚悟を決めた源流は大事にしていこうということ」と述べた。

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