貴親方とともに去りぬ…元日馬富士、引退相撲は涙なし「相撲道は素晴らしい」

 大相撲の元横綱日馬富士、ダワーニャム・ビャンバドルジ氏(34)が30日、東京・墨田区の両国国技館で引退断髪披露(引退相撲)を行い、約400人がはさみを入れた。最後は師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が大銀杏(おおいちょう)を切り落とした。昨年10月、同氏が起こした傷害事件に端を発し、さきに日本相撲協会へ退職を届け出た貴乃花親方(46)と日本相撲協会の対立へと発展。くしくも、同時期にその2人の元横綱が聖地をあとにする。

 自らが招いた結末。だから、涙はない。土俵上で伊勢ケ浜親方が大銀杏を切り落とし、立ち上がって四方へ頭を下げるビャンバドルジ氏に、大きな笑みが広がった。家族から花束を渡され土俵を降りた際、現役17年間の汗が染み込んだ土俵へ、別れのキスをした。

 太刀持ちに白鵬、露払いに鶴竜。現役横綱を従えた最後の横綱土俵入り。「相撲道は素晴らしい。感謝しかない」。すがすがしい表情に、土俵への未練は感じられなかった。

 昨年10月、秋巡業中の鳥取市内の宴席で同じモンゴル出身の幕内貴ノ岩に対して傷害事件を起こし、同11月末に責任を取るかたちで現役引退を発表した。この一件に端を発し、協会の調査などに反発した貴ノ岩の師匠、貴乃花親方は以来、協会と徹底的に対立することになった。

 その貴乃花親方はさきに自ら退職の届けを提出。1日の臨時理事会で進退が正式決定する。

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