阪神 崩れた超変革 右の大砲候補の「右打ち」意識が仇に

【阪神 崩れた超変革(上)】

 阪神の今季のチーム本塁打数は85本でリーグワースト。生え抜きの若手野手の育成こそ金本監督に課せられたテーマだったが、「1人育てるのがこんなに大変なものか…」と振り返る。ホームグラウンドは本塁打が出にくい、広い甲子園。長打力ばかりを求めることにも限界があった。

 昨年のシーズン直後の秋季練習では、中谷や大山が懸命に「右打ち」を習得しようとする姿があった。25歳の中谷は昨季20本塁打を放ち、待望の右の大砲候補として頭角を現していたが、「ケース打撃で二ゴロを打てといっても打てない」と片岡ヘッド兼打撃コーチ。走者二塁の場面なら二ゴロで凡退しても三塁へ進めることができる。得点力アップに向け、首脳陣はそうした進塁打の意識を植え付けようとした。

 若手にも打席での状況判断を求め、ワンランク上の選手に育ってほしいという首脳陣の願いがあったが、経験が浅い選手に戸惑いはなかったか。中谷はオープン戦で結果を残せず、まさかの開幕2軍。2カ月近く1軍に昇格することができず、他球団のスコアラーからは「糸井と福留は左打者なので、右の大砲がいないのはくみしやすい」という声も聞かれた。

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