紀平、右靴に違和感…「準備段階からだめ」 逆転へ覚悟

 全日本フィギュア選手権の舞台は甘くなかった。2週間前のグランプリ(GP)ファイナルを制し、シニア本格デビューシーズンでの初優勝が期待される紀平のSPは68・75点。5位スタートに16歳の表情はさえなかった。

 冒頭で跳んだ大技のトリプルアクセルに失敗。着氷で転倒すると、続く2連続3回転ジャンプも後ろは2回転で降りて得点を伸ばせなかった。

 緊張や不調が原因ではなかった。「準備段階からだめだった」。悔しさの矛先を向けたのはスケート靴だった。

 新たな靴が合わず、9月から以前の靴に戻した。すでに消耗で柔らかくなり、「何とか全日本まで持たそうと、本当にギリギリの状態」と、前日の公式練習中もテープを巻いて固定するなど微調整に追われていた。

 本番直前の6分間練習で右靴に違和感が生じた。きつく締め直したが、慣らしてきた感覚に戻ることはなかった。不安を抱えたまま迎えた本番での相次ぐジャンプ失敗は必然の結果だった。

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