稀勢、涙「一片の悔いなし」 引退…荒磯部屋創設へ

 大相撲の第72代横綱稀勢の里(32)は16日、東京・両国国技館内の相撲教習所で会見し、現役引退を発表した。進退を懸けて臨んだ初場所は初日から3連敗を喫し、自ら決断した。ただ一人の国内出身横綱は昭和以降で10番目に短い在位12場所に終わった。日本相撲協会は理事会で年寄「荒磯」の襲名を承認。今後は部屋付き親方として後進を指導する。平成最後に誕生した横綱が平成最後の国技館での本場所で身を引き、「荒磯部屋」創設を目指す。

 鮮烈で濃密な、そして孤高の残像を描いた横綱が、自ら土俵を去る決断をした。本場所が開催されている土俵の歓声もかすかに届く相撲教習所。稀勢の里は師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)とともに会見に臨んだ。

 「横綱として皆さまの期待に応えられず、悔いは残るが、私の相撲人生において、一片の悔いもございません」

 冒頭、胸中を吐露した横綱から涙があふれ出た。横綱在位12場所で皆勤2場所。36勝36敗97休。不戦敗を除けば、実際に土俵へ立ったのはわずか66番。1場所15日制が定着した昭和24年以降の横綱の引退時で最も少なかった三重ノ海(75番)を下回り、短命のそしりは免れない。

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