浦和・オリベイラ監督、春季キャンプで90分の練習試合を一度も行わなかった理由

【サッカーコラム】

 【No Ball、No Life】J1浦和のオズワルド・オリベイラ監督(68)が、沖縄での春季キャンプを打ち上げた2月8日にキャンプを総括。今季へ手応えをつかんだ様子だった。

 「選手たちは、ハードワークについてきてくれた。シーズン中に、この成果は出ると思う」

 もともと、フィジカルコーチだった指揮官は、選手をとことん追い込む猛練習で鍛え上げる。今回のキャンプでも、ただ走り込むだけでなく、ドリブルで長い時間、サーキットトレーニングを敢行。長時間走る練習を多く、取り入れた。

 選手もオリベイラ流を理解していた。今季、C大阪から移籍した元日本代表FW杉本健勇(26)は「いい合宿だった。やったことを試合で出したい」と前を向き、同じく横浜Mから移籍した同DF山中亮輔(25)は「これまで自分が経験したキャンプの中で一番、ハードだった。競争を勝ち抜いていきたい」と、目の色を変えていた。

 もっとも印象的だったのは浦和が、沖縄での1次、2次キャンプを通じて練習試合を1試合しか行わなかったことだ。

 キャンプ最終日の8日に、地元の九州リーグ、沖縄SVと練習試合。これだけだった。しかも、50分×1本、60分×1本という変則の練習試合。主力組は、50分1本勝負で実戦練習を終えた。選手の中には「もう少し、やりたかった…」という声もあったが、90分の練習試合を一度もやらなかったオリベイラ監督は、こう自信を持って断言した。

 「今季は(最大で)年間70試合、やることになる。だから、この期間は試合をやらない。今は、エネルギーをじっくり貯めるときだ。練習試合では、勝ち点3は得られないからね」

 他クラブが、沖縄で数試合の練習試合を行っている間、浦和は練習でスタミナを付けてきた。この方法の善しあしは、シーズンの結果次第で変るだろう。だが、浦和の選手は目の輝きが違う。それぞれに今季にかける思いが伝わった。指揮官を信じ、厳しい練習に耐えてきた成果が、秋には最高の形で表れることを祈ってやまない。(宇賀神隆)

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