渋野帰国会見詳報 「笑顔は世界共通」「五輪で金メダルを」

 英ミルトンキーンズのウォバーンGCで行われた女子ゴルフのメジャー最終戦、AIG全英女子オープンで初出場優勝を果たした20歳の渋野日向子(ひなこ)が6日帰国し、羽田空港で記者会見した。主な一問一答は以下の通り。

 《無数のフラッシュライトを浴びながら、渋野は満面の笑顔で会見場に姿を見せ、挨拶した》

 「このたびはお忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。このたびAIG全英女子オープンで42年ぶりの日本人優勝をすることができました。正直、すごく今緊張して何しゃべっていいかわからなけど、うれしく思います。ありがとうございます」

 《花束贈呈の後、質疑応答が始まった》

 --おかえりなさい

 「帰りました!」

 --帰国の気持ち

 「イギリスに着いたときから日本に帰りたいと思っていた。帰れてうれしい」

 --帰国の機内では何をしていた?

 「飛行機では寝て、ご飯食べて、寝て、フルーツ食べて。JALさんからケーキいただいて食べた。すごいおいしかった」

 --お祝いのメッセージはどれくらい?

 「1000件弱くらい。かなり来た。返しきれてない」

 --実感は

 「まだすごいことをした実感はあまりないけど、段々とわいてくるのかと思う」

 --試合を振りかえって。最終日はどんな気持ち?

 「特に緊張はしなかったけど、出だし3番からダボを打ってしまって。攻めた結果だった。怒ることはなかったけど、悲しくなってきた。それでも何とも思わず攻めてがんばっていた。最後の方はちょっと緊張したけど、お菓子食べて緊張を和らげていた」

 --優勝を意識したのはいつから?

 「3日目終わった時点で単独首位で意識はしていた」

 --確信に変わったのはいつ?

 「最後のパットが入ってから。映像を見させてもらいましたが、かなり強かった」

 --ガッツポーズもしていた

 「驚きすぎて、涙も出てこないくらいびっくりしていた。泣きそうになったが、出てこなかった。うれしかったんだと思う」

 --笑顔が印象的。「スマイルシンデレラ」とも呼ばれた

 「シンデレラはよくいいすぎかな。回っている途中も外国のギャラリーさんからすごい声援をいただいた。それで知ってもらえたのは凄くうれしかった。名付けていただけるのはうれしかった」

 --心がけていることは

 「プロゴルフはギャラリーさんがいて見せる競技。ギャラリーさんに楽しんでもらうには、自分が心の底から笑顔でしないとみんな楽しくない。そこは心がけている」

 --メンタルの強さの秘訣は

 「喜怒哀楽が激しい方でスコアをすぐ落としたが、ここ1年は自分でもわからないぐらいの結果を出せていた。こんなところでそれ入るの?というのが多かった。なんでですかね…、わからないです。すみません」

 --ソフトボールもしていた。それが今に生きていることは

 「ソフトボールではピッチャーをしていが、自分が崩れると負ける。フォアボールとか打たれても気持ちを切り替えて次ってやっていかなといけない。ピッチャーの経験はゴルフに生きている」

 --複数の競技をやるメリットはある?

 「あると思う。ソフトボールは団体競技。みんなで力を合わせてというのは大好き。やっていてよかった」

 --ゴルフ一本に絞った経緯は

 「中学生で男子の軟式野球部の中に入ってやっていたが、ゴルフは続けていて。野球部はなかなか朝練ぐらいしか行けず、午後はゴルフの練習。男子とも体力差があったりして、野球部の監督がゴルフ1本に絞ったらどうかと言っていただいて、ゴルフにしようと思った」

 --当時どんな将来プランがあったか

 「正直まったく考えてなくて、この年でレギュラーツアーに出られるとも思っていなかった。想像以上の結果。全英とか海外メジャーに一生に一度出られたらいいなぐらいであんまり考えていなかった」

 --今回の優勝で学んだことは

 「世界でも笑顔が共通なんだとすごい思った。笑顔でやって、努力をすれば結果でると今回ちょっと思った」

 --今後の目標は

 「今年の目標は1億円プレーヤー。日本のツアーの。五輪ぐらいまでしか考えられていないが、将来賞金女王になりたい。今のジュニアのお手本になれるように」

 --世界ランクもあがった

 「海外メジャーは五輪に出るためには大事。最高の結果になったのは五輪出場につながる。よかった」

 --五輪に出たい気持ちは

 「あります。わきました」

 --優勝後は米ツアー参戦しないと言っていた

 「イギリスで外国人のギャラリーさんが盛り上げてくださってうれしかった。でもやっぱり日本がいいなーと1週間いて思った」

 --日本が好きな理由は

 「ご飯がおいしい。日本にはたくさん私を応援してくださる方々がいる。そういう、みなさんの前で活躍するということがこれから頑張りたいこと。日本を盛り上げれるように頑張りたい」

 --今、ご飯は何を食べたい?

 「焼き肉が食べたいです」

 --黄金世代はどんな存在か

 「今まで私は学生時代とか全国区で活躍できなかったが、みんなを目指す立場でいた。今は黄金世代に私の名前も出していただいて。その中の代表ではないが、代表になれているのかなと思うとうれしいし、同い年が活躍しているのは刺激になる」

 --明日から国内ツアーに復帰する

 「明治カップはチョコレートが楽しみ(笑)。優勝してから次の週の試合が大事。でもそこまで気負わず、いつも通りのプレーでがんばりたい」

 --気持ちのスイッチはどういれている

 「笑わなくなれば真剣な顔に見える。顔だけ変えている。力みすぎるとミスショットにつながる。顔だけ真剣に」

 --それはいつから

 「学生時代は喜怒哀楽が出ていた。プロテスト受かってからか、青木コーチに教わってから」

 --どうして優勝できたか

 「追われる立場より追う立場の方が実力発揮できる。ダボで首位後退したときに、ここからあげていこうと思ってやった」

 --これからはいろんな人に追われる立場

 「本当に今年のシーズン前は優勝と考えていなかった。静かに生きていこうと思っていた(笑)。想像以上の結果。注目はありがたい。ジュニアの子たちにも見てもらえるということ。良い見本になれるようにがんばりたい」

 --強さの秘訣

 「最終日、最終組でも笑ってられるのは強さの秘訣なのかもしれない」

 --技術面の強み

 「ここぞというときのパッティングとショットですかね。ドライバーは今回も短いパー4でドライバーを使ったが、緊張する場面で振り切れるところ。パッティングもここで決めたら首位に並ぶというときにしっかり決められた。そういうところかな」

 --ゴルフとソフトボールどっちが好き?

 「ソフトボールです」

 --ジュニアの子供の見本になりたいと。続く子供たちのことを意識したきっかけは

 「3月からレギュラーツアーに出させていただいて、ジュニアの子が見にきてくれていて。私みたいになりたいって言ってくれ子がいる。その子たちのためにも頑張らないといけないと思っている」

 --全英でもそう考えていた?

 「考えていた。外国人のちっちゃい子が多かったので、親に連れてこられているのかもしれないが、楽しんでもらうためにも、こちらも楽しんでやって。ハイタッチもしてくれた」

 --ランキング14位という数字については

 「かなりジャンプアップしたなとは思うが、東京五輪に出るためにはそのぐらいの順位にいないといけない。五輪出場につながっているのでよかった」

 --渋野選手が食べたお菓子が品薄ということは知っていた?

 「ネットニュースで見ました」

 --お菓子はいつからか。食べるとどういう影響がある?

 「中学生とか高校生から食べていたが、お菓子が大好きなので。お菓子を食べてお腹が満たされるのと、おいしいのと、緊張もちょっとはほぐれると思う」

 --岡山の地元では昨年災害があった。地元への思いは?

 「去年の7月の豪雨災害のちょうど同じ月にプロテストに合格した。何も手伝いもできなくて、テスト受けていいのかなとも思ったが、知り合いのみなさんが『プロテストに受かって頑張ってくれ』と言ってくださった。1年たったが、災害の日のことを忘れたことはない。災害に遭われたみなさん、地元のみなさんを元気づけるには、結果を出さないといけない。忘れたことはない」

 --笑顔にはどんな力があると思うか

 「笑顔は世界共通。言葉が通じなくてもコミュニケーションをとれると思った。この笑顔によっていろんな人に知っていただけた。私は英語がわからなかったが、通訳してくれて、『ゴルフを笑顔にしてくれてありがとう』って言っていたよと。そんなことをしたのかなと。笑顔ってすごいと思った」

 --その笑顔を子供たちにも感じてもらいたいか

 「ゴルフは自分の意思でがんばらないといけないし、楽しまないといけない。楽しむことが大事だと感じてもらいたい。結果を出すために苦しい思いをするのも…。自分も経験していて苦しかったし、笑って楽しんでほしいと思う」

 --東京五輪はどういう位置づけ?

 「五輪になんで出たいかというと、北京五輪で女子ソフトボールが優勝したのを見て、五輪で活躍すると、日本中が元気になると思った。私も元気になった。日本を元気にしたいので出たいと思っている。(東京五輪では)みなさんに楽しんでもらえるプレーをしたい。出られるかわからないが、自国開催なので金メダルをとりたい。まだ選ばれてないけど(笑)」

 --米ツアーへの思いは

 「今回の優勝で来年のメジャーは出場(権を)得られたと思うが、まだ出るかは考えていないが、出て結果をだせば、五輪出場につながる。出た方がいいのかなと思うけど、あんまり考えていない」

 --今後どんな選手を目指したいか

 「全然考えていないが、(元プロゴルファーの)宮里藍さんのように女子ゴルフを引っ張っていける存在になりたいが、藍さんのような人には絶対なれない。でも引っ張っていけたらなと思う」

 --ご両親から言われて納得したこと。教えは?

 「食事の面だったり、体のことだったり、大きなけがをしたことないので、両親のおかげかなと思う。教えは今までラウンド中に(スコアを)落とすと喜怒哀楽が出ていた。そこは言われた。あと笑顔の方がかわいいよといってくれた。トレーニングもお父さんが冬場一緒にやってくれたり、マッサージも母がやってくれたり。そういうところですかね」

 --黄金世代の活躍が目覚ましいが強さの秘訣は

 「黄金世代は宮里藍さんに影響されてプロになりたいと思った世代。みんなすごい強い意志を持っているのかなと思う。みんな負けず嫌い。怖い者知らずというか。自分もそうですけど。がんがん攻めていくところはすごいのかなと思う」

 --焦りとかはあったか

 「まったくないです。自分は自分のペース。まったくレベルも違った。でもこうなりたいなとは思っていた」

 《会見は約1時間で終了。その後は記念撮影が行われ、渋野は笑顔で会場を後にした》

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