渋野、体調劇的に回復しスマイル全開プロアマ戦!ノーベル賞教授が絶賛/国内女子

 女子ゴルフの「ニトリレディス」は29日、北海道・小樽CC(6650ヤード、パー72)で開幕する。28日はプロアマ戦が行われ、「急性副鼻腔(びくう)炎」で前日27日の練習をキャンセルした渋野日向子(20)=RSK山陽放送=は体調が回復したため、元気に出場。昨年のノーベル医学生理学賞を受賞した京大の本庶佑(ほんじょ・たすく)特別教授(77)、男子ツアー通算48勝の中嶋常幸(64)らとラウンドした。

 世界のホンジョと世界のシブコ。小樽で夢のコラボレーションが実現した。「急性副鼻腔炎」で出場が危ぶまれたプロアマ戦。ティーグラウンドに立った渋野の姿を誰よりも喜んだのは、ラブコールを送っていた本庶特別教授だった。

 「一言で言えばよく飛ばす。人柄もいい。中嶋プロともご一緒できて、楽しかったですね」

 先見の明だった。体内で異物を攻撃する免疫反応にブレーキをかけるタンパク質を突き止め、がんの免疫治療薬開発につなげた頭脳が、渋野にほれ込んだのは、テレビ観戦した5月の「ワールドレディスサロンパス杯」。ツアー初優勝を国内メジャーで飾った無名のプロ2年目に、ゴルフ歴46年でベストスコア78の“ノーベル先生”はうなるしかなかった。

 「ショットは曲がらないし、パットはショートしない。わかっていても、みんなショートする。でも、渋野さんは平気でオーバーしてくる。なかなか日本にはいないプロだと思った」

 絶賛に渋野も感激だった。海外メジャー「AIG全英女子オープン」優勝前からあった同組ラウンドのラブコール。「すごくうれしかった。ノーベル賞の授賞式をテレビで見たときはちょっと怖そうと思ったけど全然でした。本当に優しい方で、ぜひプライベートでもご一緒したいです」。年齢以下のスコアで回るエージシュートの達成が本庶特別教授の目標と知ると「すごく飛ぶし、絶対にできます」と太鼓判を押した。

 渋野にとって2週ぶりの大会。気になる体調も劇的に回復した。「熱もないし、大丈夫だと思う。お医者さんにはストレスと免疫力が下がっていたのが原因かもしれないと言われました」。帰国第3戦。優勝すれば、生涯獲得賞金は1億円を突破する(現在は8479万4570円)。ツアー出場は昨年が1試合で今季は21試合目。所要22試合目の大台到達は、宮里藍の27試合を大幅に更新して日本選手最速ともなる。

 「実際に回ってもここは難しいというしかない。今週は自信がないので予選落ちしても仕方ないけど、最後まで諦めずにやりたい」

 4日間オーバーパーなしで回れば国内ツアー記録の28ラウンド連続にも並ぶ。本庶特別教授にノーベル賞のメダルを模したチョコレートをもらったシンデレラ。快気祝いは優勝しかない。 (臼杵孝志)

■データBOX

 ◎…渋野は6月の「ニチレイレディス」初日から全英も含めて28ラウンド連続オーバーパーなしラウンドを継続。国内に限れば、ツアー2位タイの24ラウンド連続で今大会をオーバーパーなしで回れば、アン・ソンジュが持つ28ラウンド連続のツアー記録に並ぶ。

 ◎…この大会は2015年から小樽CCで開催。4日間大会となった16年以降、1大会をオーバーパーなしで回ったのは16年の笠りつ子、イ・ボミ、17年の李知姫、18年のアン・ソンジュの4人しかいない。

■本庶 佑(ほんじょ・たすく)

 1942(昭和17)年1月27日生まれ、77歳。京都市出身。山口県立宇部高、京大医学部卒。米カーネギー研究所や米国立衛生研究所の研究員などを経て79年に37歳で大阪大教授に就任。84年に京大教授となり2017年特別教授。18年にはノーベル医学生理学賞を受賞した。静岡県立大や神戸市の先端医療振興財団の理事長などを歴任。免疫反応で多様な抗体が作られる仕組み「クラススイッチ」の発見もノーベル賞級の成果とされる。恩賜賞・日本学士院賞、ロベルト・コッホ賞などを受賞。文化勲章、文化功労者。

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