霊峰富士の“魔力”と石川遼の夢の続き… 今週開催「フジサンケイクラシック」で思うこと

 【SPORTS BAR】

 知人である“山熟女”たちとたまに酒席を共にする。その口調は熱い。

 「だからさ、一度登ってみたらわかるって。爽快感、達成感、ホント半端ないから…。人生観、変わるからって」

 富士山登頂の魅力を語る。皆、5年ほど前に初めて経験したというのにすっかりはまっていた。「浮世は嫌なことばかりだけど、そんなの小さなことって思えるの」。下山後はリフレッシ。マジかよって思うバイタリティーである。

 美しい円錐形の霊峰富士は日本のシンボル。太古から人々の心をひきつけてきた。2013年に世界文化遺産に登録、いまや世界各国からの訪日客を含め、毎年30万人前後が登頂している。

 確かに魅力的だが、拙稿には無理…。「もはやそんな体力は残ってないよ。五合目に行ったときでさえ、空気が薄くて息苦しいって」。すかさず酒をあおり、煙草をくゆらす。軽蔑の眼差し…。

 けど登頂せずとも“体感”はできる!? 今週5日開幕の男子ゴルフ「フジサンケイクラシック」は舞台は霊峰富士の麓、山梨・富士桜CC。毎年訪れる。神々しく、美しい姿は十分に堪能できるのです。

 女子の隆盛に比べて凋落傾向にある男子だが、いま石川遼の“復活”で盛り上がってきた。7月の「日本プロ選手権」、前々週「長嶋茂雄招待セガサミーカップ」と2大会連続優勝。前週の「RIZAP KBCオーガスタ」でも優勝争いをするなど目下絶好調。しかも「フジサンケイ…」は過去、09、10年と大会連覇するなど抜群の相性である。

 「アマ時代に初めて出てベストアマチュア(07年)、優勝もしたし、大好きなコース。それに富士山を見ながらプレーする景観は素晴らしい」

 今季2勝、目下賞金ランク1位の石川には夢がある。米ツアーへの復帰である。13年から5年間参戦、昨年から撤退を余儀なくされたが、日本プロゴルフ選手権で勝ったとき、目標を“山”に例えた。

 「日本一の富士山(日本プロ)を登ると、より高い山にトライしたくなる。(以前)エベレスト(米ツアー)を目指したのに、装備がない状態でケガして断念して帰ってきた。いままだ自分は登り坂にも来てないけど、これから8000メートルを登ってかなきゃいけない。エベレストに登るためには他の山も制覇して、ここも登れた、ここも…って感じでエベレストに近づいていくのだと思う」

 遼の決意。女子“シブコ”(渋野日向子)のスマイルもいいけど、今週は遼が見たい。いや、見てください!(産経新聞特別記者・清水満)

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