朝乃山、鶴竜倒し初金星 幕内通算100勝飾る 大相撲秋場所5日目

 大相撲秋場所5日目は12日、両国国技館で行われ、横綱鶴竜が平幕朝乃山に寄り切られた。

 優勝の味を知っている朝乃山だが、横綱を倒す快感は初めてだ。しかも万全の寄りで勝負を決めた。「前に攻めるのが自分の相撲。それを信じてきたから今日のような相撲を取れた」。表情は一切崩さない。心の中で金星の余韻をかみしめた。

 立ち合いぶつかり、前に出ながら生命線の左上手を取った。鶴竜に苦し紛れの下手投げを打たれても、余裕をもってこらえる。がぶりながら前進し、反撃の糸口を与えずに土俵外へ追いやった。

 5月の夏場所で平幕優勝。身長188センチの恵まれた身体、スケールの大きな四つ相撲には期待を抱かずにはいられない。自己最高位の前頭筆頭で迎えた先場所は7勝8敗だったが、「いい経験になった」と力を蓄えた。

 今場所前の8月末には左足太ももに蜂窩織炎(ほうかしきえん)を発症。39度の高熱にうなされ5日間ほど稽古できなかった。「不安しかない」と弱気な声も漏らしていたが、ここまで役力士と対戦し、3勝2敗とまずまずの序盤戦だ。

 この日が幕内通算100勝の節目でもあった。藤島審判部副部長(元大関武双山)は「だてに優勝していない。学生出身では珍しい本格派の四つ相撲。まだまだ先が望める」と期待は大きい。

 残る10日間の出来に初の三役がかかっている。「自分の相撲を取ることしか考えていない。結果を気にせず取りきりたい」と朝乃山。2敗で食らいついていけば優勝争いも面白くなる。(浜田慎太郎)

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