渋野、やけ食い3位発進!ミラクル逆転賞金女王へ「70」/国内女子

 LPGAツアー選手権リコー杯第1日(28日、宮崎CC=6535ヤード、パー72)賞金ランキング3位から逆転女王を狙う「AIG全英女子オープン」覇者の渋野日向子(21)=RSK山陽放送=が2アンダー70で回り、3位と好スタートを切った。9番で国内ツアー初の4パットでボギーをたたいたが、11番は怒りをパワーに変えてイーグルを奪い、首位に3打差。全英も最終日の猛チャージは4パットから始まった。目指すはその再現。史上最年少となるミラクル戴冠のムードが高まる。

 まさかの4パットに怒りのスイッチが入った。心の中で叫んだ、いつもの「クソ野郎」。2オンに成功した9番(パー5)。イーグルチャンスがボギーとなり、渋野の怒りは収まらなかった。

 「もうもうもう~。燃え上がっていた。なんやねん、なんやねんって」

 朝からの雨は上がったが、冷たい風が終日吹いていた。南国宮崎でも正午で13・9度と気温は上がらない。1・5メートルの下りのバーディーパットを外し、返しの1メートルも外した。高麗グリーンは芝目がきつく、順目と逆目では“同じ道”でも切れ方、速さは異なる。「バーディーパットはフックしたので、返しはスライスすると思ったらまたフックした…」。ワナにはまった。

 それまでもキャンディーの「かむかむレモン」や激辛の豆菓子「赤から」などを口にしていたが、10番では「怒って、リンゴとちくわをやけ食いしました」。エネルギーを補給し、ため込んだ怒りを11番(パー5)で爆発させた。

 「距離は短いし、風もフォローで2オンが狙えるロング。そこで取り返すしかないと思って、切り替えはすぐにできた。2オンはするけどイーグルはなかったし、あれだけ寄ってのイーグルはすごく気持ちよかった」

 ドライバーショットは完璧、残り202ヤードの2打目もイメージ通りの弾道を描き、ボールはピン右1・5メートルに止まった。8月の「ニトリレディス」以来となる今季6個目のイーグル。最終決戦の第1ラウンドをリードした。

 「本当に情けない」と振り返った屈辱の4パットだが、栄光の思い出もある。

 「4パットの記憶ですか? 全英女子オープンですね。あのときより1打いいわ…と。すぐ思い出しました」

 8月の全英は首位から出た最終日の3番(パー4)で4パットのダブルボギーを打った。そこから盛り返してのメジャー初出場優勝。駄菓子の「タラタラしてんじゃね~よ」を頬張る“もぐもぐタイム”が注目され、シンデレラストーリーが始まった。

 目指すはその再現だ。吉兆の4パット。単独2位以上が逆転女王の最低条件とハードルは高いが、今の渋野には神がかり的なパワーがある。 (臼杵孝志)

★渋野の全英女子オープン4パットVTR

 最終日、首位から出た渋野は3番(パー4)で2オンさせるが、ピンまで12メートルのバーディーパットは1メートルオーバー。第4打も1.5メートルオーバーし、第5打もカップの左をかすめた。4パットのダブルボギーとしたが、後半巻き返した。253ヤードの12番(パー4)、ドライバーで1オンに成功すると2パットで楽々のバーディー。首位に並んで迎えた18番(パー4)も5メートルのバーディーパットを沈め、メジャー初優勝をつかんだ。

■データBOX

 ◎…渋野の4パットは今季国内ツアー31試合目(97・5ラウンド)で初めて。1試合だけ出場した昨季もなかった。下部のステップアップツアーでは昨年の「中国新聞ちゅーピーレディース」第1ラウンド(R)の8番(パー3)と、アマチュア時代の「山陽新聞レディース」最終Rの9番(パー4)の2度がある。

 ◎…イーグルは今季6度目。「ヨコハマタイヤPRGRレディス」第2Rの12番はパー4で記録した。単年登録プロデビュー戦だった昨年「アース・モンダミンカップ」第1Rの9番(パー3)で決めたホールインワンがプロ初イーグル。

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