4回転回避の紀平 ノーミスで初優勝

 跳ぶのか、跳ばないのか-。21日に行われたフィギュアスケートの全日本選手権女子フリーで、満員の観客が視線を注ぐ中、紀平は安全策を取った。冒頭に予定した4回転サルコーは跳ばず、3回転にした。以降は、すべてのジャンプを着氷し、合計229・20点で初優勝。演技後は、控えめに拳を握った。

 4回転を念頭に置いて大会に臨んでいた紀平に変化があった。「何があっても入れるつもり」と語っていたSP後から一転し、本番のリンクでは大技を回避した。

 21日朝の練習で不安が残った。4回転サルコーを着氷する一方、得意のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)が決まらなかった。演技直前の6分間練習では3回転半に時間を割いた。最終的に4回転を避け、トリプルアクセル2本を決めた。

 今季は大技の波が押し寄せている。海外では、シニア1年目のロシア勢が4回転を次々に跳んでいる。国内でも、今大会ではジュニアの選手がトリプルアクセルを決めるなど、追い上げられている。「どんどん世界と日本のレベルが上がっている」と感じており、進化が求められている。

 グランプリ(GP)ファイナルで転倒に終わった大技への再挑戦は、ならなかった。それでも、安定感を発揮しての初優勝に「不安もすごかったけど、ノーミスでできてすごくうれしかった」と笑った。日本の女王として、世界に立ち向かう。(久保まりな)

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