羽生「何の雑音もなく滑れた」 原点回帰で新たな金字塔 フィギュア四大陸選手権

 フィギュアスケートの四大陸選手権で7日に行われた男子ショートプログラム(SP)で、羽生結弦(ANA)が自身の世界最高を塗り替える111・82点で首位に立った。

 絶対王者が新たな金字塔を打ち立てた。ルール改正前の2017年に世界歴代最高得点をマークし、2連覇した平昌五輪でも滑ったSP曲「バラード第1番」で、新ルールでの世界最高記録も更新。圧巻の演技に、会場は大歓声に包まれた。

 「何の雑音もなく滑り切れた」。新調した衣装に身を包んだ羽生の動きは、通算4季目となる落ち着いたピアノの調べに自然と乗っていった。

 公式練習で転倒した4回転サルコー、続く4回転-3回転の連続トーループでともに4点台の高い出来栄え点を稼いだ。スピン、ステップもすべて最高難度のレベル4を獲得。演技後のリンクは祝福で投げ込まれた「くまのプーさん」のぬいぐるみで埋め尽くされた。

 平昌五輪後、あこがれのジョニー・ウィアー氏(米国)が滑った「秋によせて」をSP曲に選んだ。2季目の今季は「あこがれが強すぎて自分のスケートにならない」と違和感が膨らんだ。理想に掲げるジャンプと音楽を融合させたスケートを追い求め、1月に五輪金メダルのプログラムへの回帰を決めた。

 遠回りしたとは思っていない。「(秋によせてを滑ったことで)表現の仕方に深みも出た。(今日の演技が)これまでの中で一番よかったんじゃないかと思える」。新たな輝きを放つプログラムに生まれ変わった。(田中充)

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