貫禄のVに「地力がついていきた」 五輪代表の山西、日本選手権20キロ競歩で盤石のレース

 優勝の瞬間、喜びをかみしめるようにゴールテープを握りしめた。神戸市で16日行われた陸上の日本選手権20キロ競歩。冷たい雨が降る中、男子は山西利和(愛知製鋼)が1時間17分36秒の好タイムで初制覇。「今の状態でこのタイムが出たのは地力がついていると思う」と自信を深めた。

 序盤からハイペースで先頭集団を牽引。レース中は「(5連覇中の高橋)英輝さんの警告の枚数とにらめっこしていた」と話す。12キロ付近でいったんギアを上げたのも、ライバルに警告が1枚出た直後。京大出身で文武両道を貫いてきたアスリートらしく、相手がスピードを上げにくいタイミングでスパートする試合巧者ぶりを見せつけた。

 15キロ付近で高橋に追いつかれた後も何度も自ら仕掛け、相手を振り切った。世界選手権で金メダルを獲得し、五輪代表に決まっている立場ではあったが「負けていい理由はない」ときっぱり。「競歩ニッポン」の旗頭として勝負に徹した。

 五輪でも金メダルが期待される存在。今後は海外レースにも参戦し、さらに力をつける覚悟だ。「最高の準備をして、五輪で最高のパフォーマンスをする」。トレードマークの眼鏡の奥で、目には新たな決意をにじませた。(丸山和郎)

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