最新鋭ステルス艦の前方展開も、中国の南シナ海抑止策 ハリス米太平洋軍司令官

 【ワシントン=青木伸行】ハリス米太平洋軍司令官は24日、下院軍事委員会の公聴会で証言し、中国による南シナ海の軍事拠点化を抑止するための方策として、西太平洋に米空母2隻を常時、配備することは当面、難しいとの認識を示す一方、最新鋭のズムワルト級ステルス駆逐艦や、攻撃型原子力潜水艦の前方展開を検討していることを明らかにした。

 空母2隻体制についてハリス氏は「2隻目が欲しい。早いほど喜ばしい」としつつも、「2隻目を(常時)配備するには予算や外交、政治上の克服すべきハードルがある」と述べた。

 そのうえで「攻撃型原子力潜水艦や駆逐艦の追加的な駆逐艦、恐らくDDG1000(ズムワルト級)の前方展開が考えられる」と指摘。「空母の不足を補うために、できることは多い。(ズムワルト級などの前方展開は)、スプラトリー(中国名・南沙)諸島におけるさらなる軍事化を抑止するための、大きな部分だ」と語った。

 米国防総省はリバランス(再均衡)戦略に基づき、アジア太平洋地域に米軍艦船全体の6割を配備し、国防予算の厳しい削減下における量的な制約を、最新鋭艦船を配備することにより質的に補おうとしている。

 ハリス氏がレーダーに捕捉されにくいズムワルト級に言及したことは、リバランス戦略の一環であることに加え、中国による急速な軍事拠点化に対する強い危機感の表れだとみられる。

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