対馬の盗難仏像判決 日本での窃盗を黙認 日韓関係悪化への悪しき判例に

 【ソウル=名村隆寛】韓国人窃盗団が長崎県対馬市の寺から盗み、韓国に持ち込んだ仏像について、元の所有権を主張する韓国の寺に引き渡すよう命じる判決を、韓国の裁判所が下した。今回の判決は日本政府の返還要求を無視したもので、韓国の一方的な歴史観により法の番人であるはずの裁判所さえ、日本で犯した窃盗という犯罪行為を黙認するという“悪しき判例・前例”となった。

 地裁は「仏像が作られた後、浮石寺がある地域に倭寇が5回侵入したとの記録がある」ことを判決理由に挙げた。これを根拠に「歴史・宗教的価値の考慮」を韓国政府に求め、浮石寺への引き渡しを「義務」としているが客観性に欠けた、いい加減な判断だ。

 浮石寺は仏像が14世紀の高麗時代に同寺で作られ、倭寇に略奪されたと主張し、判決はこれを認めた。倭寇が出没していたという記録のみを短絡的に結びつけたに過ぎず、同寺が所有していたことを明確に示す客観的資料はない。

 浮石寺が本来の仏像の所有者である証拠も乏しいとの見解を示していた韓国政府は、判決を不服として即日、控訴した。韓国国内で確認された仏像は没収され、大田の国立文化財研究所で保管されている。対馬で盗んだ韓国人窃盗犯には、韓国で刑事罰がすでに下されている。

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