弾劾審判担う憲法裁とは? 盧武鉉の弾劾訴追は棄却 慰安婦問題で日韓関係悪化の発端も

 【ソウル=桜井紀雄】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾審判を行った憲法裁判所は、憲法違反に関する判断や弾劾審判、政党解散の審判などを担う。

 1988年に創設され、大法院(最高裁判所)と同等の地位がある。韓国は日本と同じ三審制だが、憲法裁の判断は再び審理されることはない。裁判官は9人で、大統領と国会、大法院長が3人ずつ選ぶ。1月末に1人が退任し、現在は8人体制。

 大統領の罷免の可否については2004年、当時の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領に対する弾劾訴追を棄却した。盧氏は総選挙で与党支持の発言をし、政治的中立義務に反したとして訴追されたが、憲法裁は違法行為を認めた一方、罷免するほどの重大な法律違反ではないとの結論を出した。憲法裁の判断は世論にも影響されるといわれ、当時は世論の多数が弾劾に反対していた。

 慰安婦問題でも11年、判断を示した。韓国政府が日本と外交交渉しないのは「被害者の基本的人権を侵害し、違憲」だとした。これを受け、当時の李明博(イ・ミョンパク)大統領が交渉に消極的な日本政府への反発から翌年、竹島(島根県隠岐の島町)に上陸。日韓関係悪化の要因を作った。

 14年には、所属議員が内乱扇動罪などで有罪となった親北朝鮮の野党、統合進歩党に対し、1987年の民主化以降初めてとなる解散を決定した。15年には、配偶者以外と性的関係を持ったことを罰する「姦通罪」について違憲判断を出した。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ