文在寅氏が対北姿勢転換 「核の挑発続けるならTHAAD配備は不可避」 

 【ソウル=名村隆寛】韓国の左派系最大野党「共に民主党」の大統領候補、文在寅(ムン・ジェイン)前代表は11日、米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の配備見直しの姿勢を一転させ、「北朝鮮が6回目の核実験を強行し、核による挑発を続け高度化するなら、THAADの配備は避けられなくなる」と述べた。

 訪問先の南東部、慶尚南道(キョンサンナムド)の昌原(チャンウォン)で韓国メディアに語った。発言は“条件付き”での配備容認で、文氏は「北朝鮮が挑発を中断し、いったん核を凍結した中で完全廃棄に向けた協議の場に出てくれば、THAAD配備の決定を暫定的に保留もできる」とも語った。

 文氏は朴槿恵(パク・クネ)前政権で決まったTHAAD配備について「次期政権で再協議すべきだ」と見直しを主張していた。だが、11日付の朝鮮日報のインタビューでも方針転換の構えを示した。

 大統領選の支持率で文氏は独走状態だったが、最近は中道左派の第2野党「国民の党」の公認候補、安哲秀(アン・チョルス)元共同代表が支持を飛躍的に伸ばし、文氏と接戦を続けている。安氏は米韓同盟に基づく安保を重視。対北制裁の継続やTHAAD配備の必要性も主張している。

 北朝鮮による核実験やミサイル発射の可能性が高まる中、保守派や無党派層の間で対北姿勢を明確にした安氏への支持が広がっている。文氏のTHAADに対する姿勢転換は、猛追する安氏への危機感の表れや、文氏を警戒する米国などを意識したものとみられる。

 THAAD見直し論で支持を集めてきた文氏だが、今回は「THAADは北朝鮮の核問題解決のための多様なカードとして使える」などと詭(き)弁(べん)めいている。それほど文氏の親北姿勢を嫌悪する世論が安氏支持に回っており、方針修正を余儀なくされたかたちだ。

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