マクロン次期仏大統領、政治スタイルは小池流劇場型 既存政党への不満集め、のし上がる

 フランス大統領選について、通産官僚時代に、フランス国立行政学院(ENA)に留学した経験がある評論家の八幡和郎氏が緊急寄稿した。

 注目の大統領選は、世論調査通り、昨年までオランド大統領の下で経済相を務め、「左右の対立の克服」を訴えて社会党を飛び出したエマニュエル・マクロン前経済相のダブルスコアに近い圧勝に終わった。

 英米のマスコミや、それをうのみにした日本の一部マスコミでは「接戦」という予想もあったが、フランスでは事前の世論調査が外れることはなく、お粗末だった。不安をあおって為替などでひと儲けをたくらむ人たちの影響もあったのではないかとすら思う。

 決選投票前のテレビ討論で、対立候補である極右政党・国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン候補を完全に沈没させたことで息の根を止めた。

 マクロン氏を「新自由主義者」という人もいるが、単純ではない。彼の政策は「社会的な公正を目指すが、市場論理は最大限に活用する」というものだ。個人のニーズを重視し、選択の自由など、きめ細かい制度設計を主張している。年金受給年齢の選択による引き上げや、休日手当を割り増しての商店の日曜営業など典型といえる。

 北仏出身で技術者の息子。哲学者のサルトルの母校であるパリの名門高校から高等師範を志したが失敗した。少し年長になってからENAに入り、ここで頭角を現して、ジスカールデスタン元大統領と同じ財政監察院(=シラク元大統領やオランド氏がいた会計検査院と混同されるが別の機関)に採用された。

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