日露両政府、北方領土「モノの移動」で新枠組みを検討 8月の次官協議で「特別な制度」実現へ協議

 日露両政府が開く8月下旬の次官級協議で、北方領土での共同経済活動の実現に向け、「モノの移動」を可能にする新たな枠組みづくりに着手する方向で検討に入ったことが15日、分かった。複数の日露外交筋が明らかにした。日本側は共同経済活動を行う上で必要な双方の法的立場を害さない「特別な制度」として実現したい考え。各事業に共通する枠組みと位置づけ、共同経済活動の事業絞り込みと並行して協議する。

 日露間には現在、北方領土への「モノの移動」に関する枠組みがない。過去に日本側が北方四島に設置したディーゼル発電施設は、ロシア人住民への支援として供与した。しかし、共同経済活動は民間業者がビジネスとして展開するため、供与はできない。商品や資機材を北方四島に移動させる際に露政府が関税を課せば、ロシアの主権を認めることにつながりかねない。

 このため、日本政府は新たな「モノの移動」の枠組みをつくり、日本の主権を害さない形で共同経済活動を実現したい考え。「特別な制度」は個別事業ごとに必要となる法的枠組みと、各事業に共通して必要となる枠組みの2つに大別される。「モノの移動」に関する枠組みは「多くの事業にとって、いずれ必要になるもの」(日露外交筋)で、次官級協議で先行して協議を行う。

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