スターウォーズ計画の再来? 米、北ミサイル対処へ宇宙空間活用 超党派で推進機運

 【ワシントン=黒瀬悦成】北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の脅威が急速に増大する中、トランプ米政権と議会がミサイル防衛(MD)体制の大幅強化に向けた動きを加速させたことが分かった。切り札の一つは、ミサイル迎撃能力の向上に向けて宇宙空間でのミサイル監視システムを導入する計画だ。

 計画は、地球の周囲の宇宙空間に多数の衛星センサーを配備して敵対国の弾道ミサイルを発射段階から迎撃まで全地球規模で監視できるシステムを確立。その上で、米本土の地上配備型迎撃ミサイル(GBI)、グアム島や韓国の高高度防衛ミサイル(THAAD)や、米海軍や海上自衛隊のイージス弾道ミサイル防衛といった既存の迎撃システムと統合させる。

 従来はそれぞれの迎撃システムが独自のレーダー監視体制を構築していたのを、ミサイルの探知・追尾情報を一元化することで標的の情報を適切に把握し、米国と同盟国を狙うミサイルへの対処に向けた正確な判断をより速く下すことができるようになる。

 米軍の核戦力を統合運用する戦略軍のハイテン司令官は4月、上院軍事委員会の公聴会で「米国は(ミサイルの)識別能力を有したセンサーを宇宙空間に早急に配備する必要がある」と指摘。国防総省が今年末を目標に策定中の政策指針「弾道ミサイル防衛の見直し」(BMDR)にも衛星センサーの配備が盛り込まれる見通しだ。

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