軍用機もヘリも賄賂の材料? 「国産の名品」褒めたたえたスリオンも実態は不良品

【軍事ワールド】

 韓国の防衛態勢が揺らいでいる。韓国防衛産業最大手の「韓国航空宇宙産業」(KAI)が、巨額の裏金作りと政官界への賄賂工作などの疑いで7月14日に韓国検察の一斉捜索を受けたのだ。現地メディアによると、KAIは軍用練習機や軍用ヘリコプターの製造原価を実際より高く偽って軍に納品し、差額を裏金にしていた疑いがもたれている。疑惑の背景には朴槿恵(パク・クネ)前大統領や前政権の高官の名も挙がっており、混迷は深まるばかりだ。(岡田敏彦)

 韓国放送局KBSなど地元メディアによると、捜索はソウル中央検察庁の防衛事業捜査部が実施した。慶尚南道(キョンサンナムド)泗川(サチョン)市のKAI本社とソウル事務所を14日に捜索。19日には関連会社5カ所を捜索した。検察が立件へ向け狙いを定めている“第一候補”は、空軍用練習機T-50だという。

 軍にからむ錬金術

 T-50は、軍用練習機の国産化を望んだもののジェット機の開発経験すらない韓国の実態に即し、韓国側が米ロッキード・マーチン(LM)社に設計と開発を依頼して開発計画が始動した。エンジンを除く機体の製造は韓国が行う形で量産化された。スマートフォンの「アイフォーン」が米アップル社の設計開発で、中国が生産していることを考えれば、軍用航空機の“国際分業”も驚くにあたらない。ただし、米国メーカーの軍事技術が使われているため、輸出には米国の承認が必要という制限が付く。

次ページ結局、純国産とは言えない「国産練習機」だが…

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