北ミサイル ロシアから北朝鮮へ技術流出とウクライナ示唆

 【モスクワ=黒川信雄】北朝鮮が7月に発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)のロケットエンジンがウクライナ中部の工場で製造された可能性を米メディアが報じた問題をめぐり、ウクライナ宇宙庁のラドチェンコ長官代行は15日、エンジンの流出源はロシアだとの見方を示唆した。

 現地メディアによると、流出が指摘されている高出力液体燃料式エンジン「RD250」系についてラドチェンコ氏は、2001年までウクライナ中部ドニプロの企業「ユジマシ」の工場で製造されていたが、その後生産は停止したと指摘。エンジンの供給先はロシアで、現在も同国内にあり「彼らは誰にでも(エンジンや設計技術を)提供できるだろう」と語った。同氏は一連の報道が、ロシアの情報操作の可能性があるとも主張した。

 イタル・タス通信によるとユジマシ社関係者は15日までに、同社従業員が北朝鮮のミサイル開発に関与した事実はないと強調しつつ、「(技術を)コピーされた可能性はあるかもしれない」と発言した。ユジマシ社をめぐっては、ベラルーシ駐在の北朝鮮通商代表部の職員2人が秘密指定された同社のミサイル技術に関する論文を撮影してスパイ容疑で拘束され、2012年にウクライナで有罪判決を受けている。

 北朝鮮のミサイル開発をめぐっては、かねてから旧ソ連の技術が利用されている実態が明らかになっている。露メディアによると北朝鮮は1970年代後半、エジプトからソ連の短距離弾道ミサイル「スカッド」を入手し、それを改良し自国生産したものをシリアやイラン、パキスタンなどに輸出した。中距離弾道ミサイル「ノドン」や、その後のミサイル開発においても、ソ連の技術が使用されていると指摘されている。

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