北ICBM“ウクライナ製”疑惑 専門家「金に困った人間が横流ししたのではないか」

 狂気の指導者、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長率いる北朝鮮が発射したICBM(大陸間弾道ミサイル)のロケットエンジンについて、「ウクライナの工場で製造された」という分析を米紙が報じた。確かに、北朝鮮のミサイル開発は旧ソ連の技術をベースに進められてきたが、現在でも、かつてのソ連邦構成国やロシアが関与しているのか。専門家2人が考察した。

 「北朝鮮のミサイル開発成功にウクライナの工場が関係」

 米ニューヨーク・タイムズは14日、こんな見出しの記事を報じた。

 米情報機関や英国のシンクタンク、国際戦略研究所(IISS)の専門家の分析をもとに、北朝鮮が7月4、28日に発射したICBM「火星14」のロケットエンジンが、ウクライナ中部ドニプロの工場で製造されたとの見方を伝えたものだ。

 ウクライナはソ連時代、約700の軍事企業が集積していたとされる。ソ連崩壊後、外貨を得るために海外への軍事技術の売却が加速した。

 前述の分析に対し、ウクライナのポロシェンコ政権で安全保障を担当する高官は「根拠がない」「ロシアの情報機関が自らの犯罪を覆い隠すために情報を流している可能性がある」との見方を示した。

 北朝鮮のミサイル技術が急速に進んだことには、疑問を呈する向きもあった。ICBM成功の裏に、ウクライナやロシアの関与があるのか。

 ロシア・旧ソ連圏の軍事・安全保障に精通する公益財団法人「未来工学研究所」の小泉悠特別研究員は「ソ連時代から液体燃料式の大型エンジンを作っていたドニプロの工場で生産したものを持ってきたわけではなく、恐らく、技術文書などが北朝鮮に売られ、それをもとに作ったのではないか」と指摘し、続けた。

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