北ミサイル なぜ「短距離」発射…国威発揚図りつつ、米国刺激の程度“計算”?

 【ソウル=名村隆寛】日米韓が警戒するなか、北朝鮮は26日、ミサイルを発射した。米韓は31日までの予定で合同軍事演習を行っており、ミサイル発射はこれへの反発とみられる。また、故金正日総書記が軍重視の政治指導を始めた「先軍節」(25日)の記念日にからめ、国威発揚を図った狙いもうかがえる。

 朝鮮中央放送は26日、金正恩朝鮮労働党委員長が「島嶼占領のための軍特殊作戦部隊の対象物打撃競技」を視察したと伝えた。日時は不明だが、韓国北西部の白●(=領の頁を羽の旧字体に)島と大延坪島の占領を想定したもので、金委員長は「攻撃命令が下されれば、敵の侵略の本拠地を痕跡もなく撃滅、掃討すべきだ」「ソウルを一気に占領し、(朝鮮半島の)南半部を平定する考えを持つべきだ」と強調したという。

 北朝鮮が米韓演習を警戒し対抗心を持っているのは明白だ。ただ、26日に発射したミサイルの飛行距離は最も長いものでも250キロ余りと短距離だった。昨年の先軍節前日に発射した潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)に比べれば、距離が短い。方向も北東部の北朝鮮沿岸で、日米韓に衝撃を与えるほどではない。

 北朝鮮は今月、米領グアムの周辺沖への弾道ミサイル同時発射計画を検討。軍事的報復で応じるという米国の強い反発を受け、北朝鮮は発射計画を保留し、米国はこの姿勢を評価した。

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