北ミサイル 露は「米韓演習が誘因」と認識 対北制裁強化を牽制

 【モスクワ=黒川信雄】北朝鮮が弾道ミサイルを発射したことをめぐり、ロシア政府高官からは米韓合同軍事演習が要因との認識が示されるなど、北朝鮮寄りの発言が相次いだ。制裁による北朝鮮への圧力は効果を生んでいないとし、対北制裁強化を牽制(けんせい)する姿勢も鮮明にしている。

 露外務省のリャプコフ次官は29日、米韓合同軍事演習が「新たなミサイル発射を誘発した」と主張し、今回の事態を引き起こした原因は米韓にあるとの認識を示した。同氏は北朝鮮への新たな制裁の材料は「残っていない」とも述べ、国際社会による制裁強化の動きを牽制した。

 露上院のコサチョフ国際問題委員長は、8月上旬に国連安全保障理事会が採択した対北制裁決議は「目的を達成しなかった」と制裁効果に疑問を呈し、中国やロシアが主張する方法による事態解決を目指すべきと主張した。7月上旬の中露首脳会談で表明された、北朝鮮が核・ミサイル開発を凍結する一方、米韓も軍事演習をやめるべきとの提案とみられる。

 ロシアは7月に北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した際も「中距離弾道ミサイルだった」と主張し、国際社会の対北制裁強化の動きに反発。ロシアには、同問題で中国と歩調を合わせることで、極東で軍事プレゼンスを強める米国を牽制する狙いがあるとみられる。

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