北ミサイル 目標に到達せず? 飛距離の言及なし 正恩氏のモニターが映したのは…

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮が8月29日に発射した中距離弾道ミサイル「火星12」は、目標水域には到達しなかったとの分析が韓国で出ている。北朝鮮が詳細に発表してきた飛行距離について、今回は言及もなかった。精度を高めるため、間を置かずに、再び日本列島越しの発射を強行する見通しが強まっている。

 北朝鮮国営メディアは30日、火星12が「北太平洋の目標水域に命中した」と主張した。しかし、韓国紙の中央日報は31日、米韓当局が「目標水域に落下しなかった」と暫定結論を出したとの関係者の話を伝えた。着弾前に分散したとの見方で、大気圏再突入に成功しなかった可能性がある。

 北朝鮮は、7月の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」発射で「距離998キロ」などと、実験「成功」に説得力を持たせるため、飛距離を詳細に発表。米領グアム沖への火星12の発射計画表明でも「3356・7キロ飛行」と小数点以下まで示した。だが、今回は距離だけでなく、大気圏再突入の説明もなかった。

 国営メディアが配信した金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が発射を視察する写真には、火星12の軌道などを表示したモニター画面も写っていたが、今回の飛距離の約2700キロを超える、平壌から3300キロ前後に目標水域が設定されていた。米側にグアムにも届くと誇示するには妥当な距離だ。

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