出国停止180日 異論拒絶する韓国の壁 慰安婦碑書き換えの奥茂治氏

 朝鮮半島で女性らを強制連行したと偽証した故吉田清治氏の謝罪碑を無断で書き換えたとして、韓国で公用物損傷罪などで在宅起訴された元自衛官、奥茂治被告(69)が出国禁止となってから24日で半年となる。公判で、検察は「慰安婦問題を歪曲(わいきょく)しようとした」と指弾した。慰安婦問題の根源となった嘘をただそうと書き換えに及んだ奥被告の前には、慰安婦問題で異論を許さない韓国社会の“壁”が立ちはだかった。(ソウル 桜井紀雄)

 「非常に長かったが、日韓で応援してくれる人も大勢おり、苦にはならなかった」。21日に結審を終えた奥被告は、韓国警察の出頭要請で訪韓し、出国禁止措置が取られてからの約180日間をこう振り返った。

 特に長く感じたのが9月に在宅起訴を通知されてからの3カ月間だ。高血圧の受診などを理由に一時帰国を申し立てたが、認められず、いつ公判が始まるか見通しもつかない。裁判所に問い合わせたところ、「共犯者がつかまらないから」との説明だった。

 検察は碑の撤去を委任した吉田氏の長男の立件にこだわり、日本に滞在したまま教唆罪で在宅起訴するという苦肉の策に出た。奥被告には公判直前の今月10日に正式な起訴状が届いた。

 「国際的に認定された慰安婦問題を歪曲しようとし、韓日外交に摩擦を生じさせかねない」。検察は論告求刑でこう指摘した。

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