北朝鮮“制裁逃れ”の手口、元国連パネル委員が激白「数千億円規模の“強盗”。ビットコイン市場にも侵入」

 北朝鮮制裁には「抜け穴」があった。核・ミサイル開発資金を獲得する裏ルートを実務者として徹底追跡した国連安保理北朝鮮制裁委員会専門家パネル元委員の古川勝久氏(51)が、北の手口について激白。米軍の武力行使の可能性や今後の日本がとるべき具体策についても語った。

 「石炭や鉄鉱石などの1次産品の輸出に加えて、軍事関係の取引や、海運業などでも外貨を獲得してきた。これらが国連や米国に制裁されても、非合法ルートで取引を継続し資金を獲得していた」

 北朝鮮の外貨獲得手段についてこう明かす古川氏は慶大卒業後、米ハーバード大ケネディ政治行政大学院で修士号を取得し、米国外交問題評議会アジア安全保障部研究員などを歴任。2011年から16年まで国連安保理の北朝鮮制裁委員会で専門家パネル委員として、北朝鮮の制裁逃れの現場を追跡した。

 その実体験を記した著書『北朝鮮 核の資金源「国連捜査」秘録』(新潮社)では、東京・新橋のビルの一角に事務所を構える北朝鮮系海運業者を牛耳る日本人を探し歩いたり、メキシコに渡って北朝鮮系船舶を調査したりとスパイ小説ばりに世界を渡り歩く様子が描かれている。

 古川氏は、北朝鮮の最新の動きとして「サイバー犯罪」に着目する。「国際銀行システムの間でフィリピンやスリランカなどセキュリティーシステムの弱い国の中央銀行がニューヨークに送金する際、数千億円規模の“強盗”が発生する。最新ではビットコイン市場にも入りこんでいる」

 あの手この手で「抜け穴」をつくる北朝鮮だが、「制裁をあきらめてはいけない」と古川氏は語気を強める。

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