米一般教書 移民制度改革で骨格示す トランプ氏が野党に協力要請

 【ワシントン=加納宏幸】トランプ米大統領は1月30日の一般教書演説で、「米国の労働者や家族の利益を最も重視した移民政策」を実現すると表明した。メキシコ国境への「壁」建設や不法移民の取り締まりを強化して自らの公約を守る一方、子供として親に連れられて不法入国した若者に市民権取得の道を開くという、野党・民主党の主張にも譲歩する移民政策の骨格を示した。

 演説では移民政策の柱として、(1)幼少期に入国した若者の送還を猶予する制度「DACA」が適用されている約80万人を含む計約180万人に市民権を付与する制度(2)壁建設(3)抽選で永住権(グリーンカード)を与える移民多様化ビザ抽選プログラムを能力主義の制度に転換(4)移民が親族を呼び寄せる連鎖移民の終結-の4つを挙げた。

 トランプ氏は民主党に「政争を脇に置いて、一緒に仕事を成し遂げよう」と実現を呼びかけた。ホワイトハウスは一般教書演説に先立つ25日、こうした移民制度改革や国境警備に関する基本方針を発表し、野党側にたたき台を提示した。

 だが、与野党の協力を求めながら、ツイッターで民主党を批判するのがトランプ氏の行動様式だけに、民主党は「トランプ氏は自分の支持基盤向けに話しているのだから、また醜悪なツイートをするだろう」(テキサス州選出下院議員)と不信の念を抱いている。

 共和党にも、不法移民に市民権取得の道を開く改革への反対論は根強く、DACAが失効する今年3月までにどこまでの合意が得られるかは不透明だ。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ