トランプ氏、旧南ベトナム難民の大量送還を画策

 【ワシントン=黒瀬悦成】2014~17年に駐ベトナム米大使を務めたテッド・オージアス氏は、国務省関連団体が発行する月刊誌「フォーリン・サービス・ジャーナル」最新号への寄稿で、大使在任中にトランプ大統領から米国に住む旧南ベトナム出身の元難民ら8千人以上をベトナム政府に受け入れさせるよう圧力をかけられたことを明らかにした。

 オージアス氏は、ベトナム政府に元難民の受け入れを要求すれば米越関係が悪化し、北朝鮮問題など地域の懸案で協力が受け入れられなくなるほか、トランプ政権が目指す米越の軍事的連携の強化も困難になるとして反対を表明した。

 これに対し、トランプ政権の意向を受けたとみられる同省の上層部が一連の経緯を口外しないよう命令。憤慨した同氏は抗議の意味を込めて17年10月に大使を辞め、国務省も退官したとしている。

 米国とベトナムは08年、ベトナム戦争やその後の中越戦争などを受けてベトナムから脱出し、米国で生活基盤を確立済みの元難民を保護する目的から、1995年より前に米国に到着した難民は送還しないことで合意している。

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