米大統領、メキシコ批判強める 貿易赤字&不法入国結びつけ

 【ワシントン=加納宏幸】トランプ米大統領がメキシコに対する貿易赤字と米国への不法入国者の流入を結びつけてメキシコ批判を強めている。トランプ氏は不法入国した親子を引き離す政策の転換を指示したばかりだが、23日、西部ネバダ州ラスベガスでの演説でメキシコに費用を負担させるとしている国境への「壁」建設で不法移民の流入を防ぐと強調した。移民問題での米側の強硬姿勢は、メキシコ大統領選にも影響を与えそうだ。

 演説でトランプ氏が、メキシコとの貿易不均衡を問題視するとともに「強固な国境が必要だ。壁を築く」と述べると、聴衆からは「壁を築け!」というかけ声が起こった。22日のツイートでは「メキシコと話す!」とし、ペニャニエト大統領との電話会談で貿易問題や移民問題を協議する考えを示唆した。

 不法入国は、中米グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラスからメキシコを経て越境を試みるケースが多く、トランプ氏はメキシコがこの状態を野放しにしているとみている。21日の閣議で、「メキシコは国境で何もしていないどころか、米国に入ることをけしかけている。彼らがしているのは、(貿易で)私たちのカネを奪い、麻薬を送り込むことだけだ」と非難した。

 トランプ氏は22日、ホワイトハウスで開かれた不法移民による犯罪の被害者遺族との会合に出席。息子を失った女性が「私たちは5日や10日でなく永遠に引き離されてしまった」と不法移民の取り締まり強化を訴え、トランプ氏は「皆さんの喪失を無駄にしない。国境を守る」と約束した。

 トランプ氏は「壁」建設費用のメキシコ側負担や北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉をめぐりペニャニエト氏と対立している。

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