紛争地域取材続けてきた安田さん、過去にも拘束

 「インターネットだけでは決して手に入らない情報がある」。安田純平さんはこう訴え、イラクやシリアといった中東の紛争地域に飛び、地元警察や武装勢力に何度も拘束されながらも現地で取材することにこだわった。

 安田さんは平成9年に信濃毎日新聞に入社。その後、休暇で中東を訪れ、紛争地域での現地取材を志したという。15年にフリーに転向し、イラクを中心に取材活動を展開。

 民間人がいることを知らせ攻撃を思いとどめさせる、いわゆる「人間の盾」に参加する形でバグダッド入りし、イラク軍や地元警察に何度も拘束されながらフセイン政権の崩壊まで取材を続けた。

 翌16年4月には、バグダッド郊外で市民団体メンバーの日本人男性とともにスパイ容疑で武装勢力に拘束された。この際、退避勧告が出ている危険な地域に足を踏み入れたことへの批判が日本で沸き上がり、いわゆる「自己責任論」が浮上した。

 3日後に解放された直後には「このままイラクに残り仕事を続けたい」とも語っていたが、結果的には帰国の途に。その後も、クウェートやイラクなどで取材活動を続行。27年1月にイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」に、友人の後藤健二さんらが拘束されたことが発覚した際には、「今、生きている人を大事にしてほしい」などと解放交渉が進むことを期待していたが、後藤さんらは殺害された。

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