安田さん解放、シリア情勢の急変も影響か

 【ハタイ(トルコ南部)=佐藤貴生】安田純平さん(44)はシリア入りしてからの3年4カ月間、北西部イドリブ県などで、国際テロ組織アルカーイダ系のイスラム過激組織「ヌスラ戦線」(シリア解放機構に改称)など、複数の武装組織に身柄を拘束されていたとみられる。これらの組織は身代金を目的とした「人質ビジネス」を資金源にしてきたといわれ、何らかの形で金が支払われたとの指摘が相次いでいる。

 シリア内戦の情報を収集するシリア人権監視団(英国)は24日、日本側が身代金を支払ったと発表。ただ、トップを務めるアブドルラハマン氏は25日、電話取材に、「金を支払ったのはカタールで、金額は100万~500万ドル(約1億1千万~約5億6千万円)の間だ」と話しており、情報は一定していない。

 実態は不明だが、安田さん解放の「仲介者」を自称するシリア人男性は、しばしば日本側に身代金交渉が持ちかけられていたと話している。シリアの武装勢力とつながりを持つトルコやカタールなどの第三者が金を支払った可能性も否定はできない。

 一方、安田さん解放の背景にはイドリブ情勢が急変しているとの事情もある。

 トルコやロシアは9月、イドリブを取り囲む形で「非武装地帯」を設置。武装勢力への資金や武器の供給が途絶え、額を下げてでも早急に金を得る必要に迫られていた可能性がある。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ