「世界津波の日」ニューヨーク国連本部で陸前高田市長が報告

 【ニューヨーク=上塚真由】国連が定めた「世界津波の日」の5日、米ニューヨークの国連本部で、防災への国際的な理解を深める公開討論会が開かれた。津波の甚大な被害を経験した日本、インドネシア、チリ、モルディブの4カ国が共催し、各国の外交官や国連関係者が参加した。

 討論会には、東日本大震災で大きな津波被害を受けた岩手県陸前高田市の戸羽太市長が出席。自身の妻も亡くした戸羽氏は「復興は長く困難な道のりだ。マニュアルはなく、手探りで進んできた」と振り返り、障害者など災害弱者にも優しい、災害に強い街づくりを目指していると報告。「揺れを感じたら高台に移動する。避難することが最も重要だ」と述べ、定期的な避難訓練の重要性を訴えた。

 エスピノサ国連総会議長はあいさつで、東日本大震災や、9月のインドネシア・スラウェシ島での地震・津波被害に言及し、「社会的、経済的な損失も甚大だ」と強調。「災害への備えは、常に改善していかなければならない」と国際的な防災意識の向上を呼びかけた。

 日本政府は江戸時代の安政南海地震(1854年)にちなみ11月5日を「津波防災の日」としており、国連総会は2015年、この日を世界津波の日とする日本主導の決議を全会一致で採択した。

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