金正恩氏の訪中は、なぜ特別列車だったのか?

 【北京=藤本欣也】北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は10日、4度目となる中国訪問を終えた。関係者を驚かせたのは、過去2回、航空機で中国を訪れていた金氏が今回、特別列車での訪中に回帰したことだ。

 昨年3月25~28日までの初訪中の際、金氏は特別列車を使って北京入りした。しかし、続く5月7、8日の大連訪問、6月19、20日の北京訪問では航空機を使っている。

 「なぜ、このように効率の悪い外遊を行うのか。航空機を使えば1泊2日で済む日程だったのに…」。北京の朝鮮半島問題の教授は首をひねるが、「それだけ金氏が自らの専用機(の安全性)に信頼を置いていないということだ」とみる。

 ただ、外交団の間では「実際は中国の某所を訪問したものの、何らかの理由で公表できないのでは」との見方もくすぶっている。

 一方、隣国の政府関係者は「中朝間を輸送するヒトやモノが多かったということも考えられる」とする。

 その意味で、中国滞在中の8日に金氏が誕生日を迎えた点に注目する向きもある。北朝鮮問題の専門家は「金氏の誕生日を祝うための楽団の人数と、持ち込む楽器が多かったのだろう」という。中国側の誕生日プレゼントを運ぶために列車が用意された-との臆測まで流れている。

 当の金氏は9日、今回の訪中を振り返り、「習近平同志の特別な関心と歓待」(北朝鮮の朝鮮中央通信)に満足の意を示し、北京を後にしたという。

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