英最新鋭空母、太平洋へ 中国けん制、21年以降

 【ロンドン=岡部伸】英国のウィリアムソン国防相は11日、ロンドンで講演し、最新鋭空母「クイーン・エリザベス」を太平洋に派遣すると発表した。日本と英国は中国を念頭にインド太平洋地域の海洋安全保障協力を進めており、南シナ海で強引な海洋進出を進める中国を牽制するのが狙い。欧州連合(EU)離脱後をにらみ、英海軍のインド太平洋地域でのプレゼンス向上も図る。

 ウィリアムソン氏は英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)で講演し、軍拡を復活するロシアや経済力を背景に軍の近代化を進める中国を名指しして警戒感を表明。「国際法を無視する者への行動」が必要として、空母派遣を通じて「われわれの安全と繁栄の礎となっているルールに基づく国際秩序を支えるために、必要ならば世界での国益を守るためハードパワー(軍事力)を行使する」と強調した。 

 2017年に就役したクイーン・エリザベスは排水量6万5千トン、全長約280メートルで英海軍史上最大。ウィリアムソン氏は同空母に英軍と米軍の最新鋭ステルス戦闘機F35を艦載し、地中海や中東周辺海域も航行すると述べた。

 首相官邸は、同空母は21年まで運用しないとしており、派遣は21年以降となる見込み。

 英海軍は、昨年8月、揚陸艦「アルビオン」が中国が領有権を主張する南シナ海のパラセル(中国名・西沙)諸島付近を航行し、米軍とともに「航行の自由を行使した」と発表。これに中国が反発した経緯がある。

 またウィリアムソン氏は、EU離脱後について「経済的利益のある場所で、軍事的プレゼンスが必要」と述べ、アジアとカリブ海地域に軍事基地を新設する意向を表明している。

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