日本人年間4万人訪問の人気観光地を標的 スリランカ連続爆破、被害拡大狙い犯行か

 連続爆破テロが起きたスリランカには、日本人旅行客が数多く訪れ人気となっていた。日本の旅行会社は、今回のテロを受けツアー客の安否確認や、代替わりに伴う10連休中に予定しているツアーの対応に追われた。一方で、海外では旅行客ら不特定多数が出入りする場所がテロの標的となり、日本人が巻き込まれるケースは後を絶たない。

 スリランカは2009年に内戦が終結、治安の改善とともに観光地として人気となっていた。日本政府観光局によると同年以降、日本からスリランカへの旅行客は増加傾向にあり、12年は約2万3000人を記録、近年は4万人を超えている。

 大手旅行会社JTBは21日夜までにツアー客全員の無事を確認した。10連休のツアーをどう催行するかは、外務省からの情報を収集した上で、社内で検討、調整するとしている。

 スリランカ旅行を手配するヤートラ・トラベルズの日本事務所(東京)は、約100人から10連休中の依頼を受けていたが、テロのために数人からキャンセルの連絡があった。テロのあったホテルやレストランは日本人の利用者も多いといい、担当者は「旅行客の安全を優先し、旅程の変更も視野に入れている」と話した。

 旅行者でにぎわう各地の観光スポットは標的になってきた。02年10月、インドネシア・バリ島でナイトクラブなど2カ所で連続して爆弾が爆発し、日本人夫婦1組を含む200人以上が死亡。「神々の島」とも呼ばれ、日本人だけでも当時年間40万人近くが訪れていたリゾート地で起きた大惨事に衝撃が広がった。その後も、16年7月にバングラデシュの首都ダッカの飲食店を武装集団が襲い、邦人7人が犠牲となった。

 テロに詳しい公共政策調査会の板橋功研究センター長は「比較的治安の安定していたスリランカでここまで組織的な爆破テロが起きたのは驚きだ」と指摘。そのうえで、「テログループにとって観光地を狙ったテロはインパクトが大きい。世界中のどんな場所でもリスクがあることを強く認識する必要がある」と警鐘を鳴らす。

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