スリランカで非常事態宣言 裁判所の命令がなくても拘束や取り調べを可能に

 【コロンボ=岩田智雄】スリランカの最大都市コロンボなどで起きた連続テロで23日、非常事態宣言が同国全土に発令された。シリセナ大統領が警察と軍に対し、裁判所の命令がなくても拘束や取り調べを可能にする権限を与えた。

 こうした権限は、政府と少数派民族タミル人過激派組織「タミル・イーラム解放のトラ」(LTTE)との内戦時代にも軍に与えられていた。スリランカ当局はこれまで24人を拘束しており、今後、拘束者が増えるとみられる。

 スリランカ政府報道官は国内のイスラム過激派「ナショナル・タウヒード・ジャマア(NTJ)」が今回の連続テロに関与した疑いがあるとしている。地元メディアは当局者の話として、テロの実行グループがイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)の影響を受けていた可能性があると伝えた。

 これまで、NTJが主導したテロは確認されていないことから、スリランカの当局は、国際刑事警察機構(インターポール)とも連携して調べを進めることにしている。ICPOはテロ対策の専門家などをスリランカに派遣し、分析などに当たらせる予定だ。

 これに関連し、シリセナ氏はテロの調査を行う委員会を23日までに設置した。委員会は同氏に対し、2週間以内に報告書を提出することにしている。

 一方、地元英字紙デーリー・ミラー(電子版)は22日、高級ホテル「シャングリラ」への自爆テロ犯の身元を捜査当局が特定したと報じた。コロンボ近郊の工場経営者で、工場の従業員9人が逮捕された。当局はこの自爆犯について、連続テロの他の自爆犯と関連があるとみている。

 テロでは日本人1人を含む290人が死亡し、500人以上が負傷した。

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