北朝鮮の飛翔体はミサイルか 韓国軍「分析中」

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮が9日午後4時半ごろ(日本時間同)、北西部の平安北道(ピョンアンポクト)・新五里(シンオリ)付近から飛翔(ひしょう)体を東方向に発射した。韓国軍合同参謀本部が明らかにした。合同参謀本部は発射体について「分析中だ」とし、種類など詳細は不明。新五里はスカッドやノドンなど弾道ミサイルの基地があることで知られており、ミサイルだった可能性がある。

 北朝鮮は4日に日本海側で「戦術誘導兵器」などの訓練と称して短距離弾道ミサイルとみられる飛翔体などを複数発射していた。

 これに対し、トランプ米大統領が交渉継続の意思を示すなど、米国や韓国は対北非難を抑制。このため、北朝鮮が一定の範囲内の兵器実験なら国際社会の強い反発を招かないと判断し、さらなる軍事訓練に踏み切った可能性がある。

 米国の出方を探るとともに、金正恩(キム・ジョンウン)氏の朝鮮労働党委員長就任から3年に当たる9日に合わせて国威発揚を図ったとも考えられる。

 朝鮮中央通信によると、北朝鮮外務省報道官は8日、4日の飛翔体発射について「誰それを狙ったものではなく、正常な軍事訓練の一環で、地域情勢を激化させてもいない」と主張し、正当化した。報道官は、どこの国でも国家防衛のための軍事訓練を実施しており、「極めて正常なことだ」と強調。一部の国が別の主権国家を狙って行う「戦争演習」とは明確に区別されるとして、逆に米韓合同軍事演習を非難した。

 北朝鮮の自主権や自衛権を否定しようとすれば、「願わない方向へ後押しする悪い結果を招きかねない」とも警告した。

 ソウルでは9日、防衛省の石川武防衛政策局次長らが出席した日米韓の防衛実務者協議が行われた。北朝鮮の飛翔体発射などへの対応を協議したもようだ。

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