北朝鮮が飛翔体を2発発射、430キロ飛行 5月と同種の短距離弾道ミサイルか

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮は25日午前5時34分と57分(日本時間同)ごろ、東部の元山(ウォンサン)付近から日本海に向けて2発の飛翔(ひしょう)体を発射した。韓国軍合同参謀本部は430キロ飛行したと発表した。北朝鮮は5月4日と9日に新型とみられる短距離弾道ミサイルなどを発射している。

 5月9日に発射した弾道ミサイルは最大で約420キロ飛行しており、日米韓当局は、同種の短距離弾道ミサイルの発射実験を強行した可能性があるとみて分析を急いでいる。

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は6月30日に軍事境界線がある板門店(パンムンジョム)でトランプ米大統領と対面し、停滞していた北朝鮮の非核化をめぐる協議の再開で合意した。だが、トランプ氏が「2~3週間以内」としていた実務協議の開始見通しを過ぎても実施されず、北朝鮮は米韓が8月に予定する合同軍事演習を問題視する姿勢を強めている。

 新たなミサイル実験による強硬姿勢をあえて示すことで、米国との協議の主導権を握る狙いとみられる。

 北朝鮮国営メディアは23日に金氏が新たに建造されたとする潜水艦を視察するもようを報じていた。潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)搭載用の新型とみられる。この視察と今回の発射を合わせ、米国と協議する中でも国防力強化を続ける姿勢を国内に向けて誇示したともいえる。

 北朝鮮外務省の米国研究所政策研究室長は11日、韓国が米国製の最新鋭ステルス戦闘機F35Aの配備を進めていることを談話で批判し、「南朝鮮(韓国)に増強される殺人装備を焦土化させる特別兵器の開発と実験を行わざるを得なくなった」と警告していた。

 16日には、外務省報道官が談話で、米韓が計画する演習は北朝鮮を標的にしたものだと非難し、演習を強行するなら核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験の再開もあり得ると示唆。米朝の実務協議に「影響を与える」と牽制(けんせい)した。

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