北メディア、正恩氏のミサイル発射視察を報道 韓国に「厳重な警告」

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の朝鮮中央通信は26日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が25日に「新型戦術誘導兵器」の発射を視察したと報じた。北朝鮮は25日に東部、虎島(ホド)半島付近から日本海に向けて短距離弾道ミサイル2発を発射。同通信は「再三の警告にも、先端攻撃型兵器を搬入して軍事演習を強行しようとする南朝鮮(韓国)軍部に厳重な警告を送るための武力示威の一環」だと強調した。

 米国製の最新鋭ステルス戦闘機F35Aの韓国配備や8月に予定する米韓合同軍事演習に対する反発を行動で示した形だ。この新型兵器を新たに作戦配備するとしている。トランプ米政権への非難には言及しておらず、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権を揺さぶり、米韓同盟の分断を図る狙いとみられる。

 金氏は視察で「防御が容易でない誘導弾の低高度・滑空跳躍型の飛行軌道の特性と威力を直接確認でき、満足に思う」と述べた。

 5月にも発射したこの兵器について、迎撃を回避する動きを取るロシア製短距離弾道ミサイル「イスカンデル」をモデルに開発したとの見方が有力だったが、韓国軍当局は26日、イスカンデルに似た飛行特性を持つとの分析を示した。約430キロと約690キロとしていた飛距離は2発とも約600キロだったと修正。下降段階で水平飛行する特殊な軌道が追跡の壁となった。

 600キロなら韓国全土を射程に収める。迎撃が難しいと事実上証明されたともいえ、韓国への脅威が格段に高まったことになる。

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