うろたえやまぬ韓国 日本の「次の手」に戦々恐々

 しかし、韓国政府は6月19日に「韓日両国企業が自発的な拠出金で財源を作り、原告に慰謝料を支給する方式を日本側が受け入れる場合、日本政府が要請している2国間協議の手続きを検討する用意がある」(韓国外務省)と発表したことを「政府の対応策」と主張し、譲らない。苦し紛れの末の行いで、対応策になっていない。日本には通じるとの思い込みからの、いつもの問題丸投げだ。

■「安倍が選挙に利用」

 日本の措置をめぐり、韓国で頑強に信じられている困ったことがある。参院選をにらんだ安倍晋三首相の“政治利用”との説だ。日本にいる専門家ら知人に聞くと、今回、選挙の争点として外交は大きくなかったという。消費税増税や老後資金など暮らしに関わる問題に有権者の関心は高かったという。

 しかし、韓国で日本の現状を説明しても、多くの韓国人は信じようとしない。少ない例外もあるが、メディアや専門家の多くは「安倍の選挙利用」を疑わない。ここまで悪役に仕立て上げられた安倍首相はたまったものではないだろう。

 裏をかえせば、韓国はそれほどまでに自らを過大評価しているのだ。だが、悲しいかな、日本から聞こえてくる声は、それほど韓国に関心をもっているものではない。「約束を守らない国」「もうかかわり合いたくない」といったウンザリ感なら常に伝わってくる。

■露の領空侵犯で一転も

 「今日のニュースも日本の報復問題か」とKBSラジオの朝のニュースを聞き、1日が始まった23日。久々に午後、トップニュースが変わった。ロシア軍機による竹島周辺での「領空侵犯」だ。

 翌24日の朝刊各紙の1面トップも独島(トクト・竹島の韓国での呼称)の「領空侵犯」だった。日ごろ、「独島、独島」とうるさい韓国としては当然のことなのだろう。だが、この問題もなぜか日本批判に変質していく。

 批判の対象がロシアではなく、竹島の領有権を主張しロシアを批判した日本になってしまった。韓国は「自衛隊機を緊急発進させた」とし、「日本の主張は一顧の価値もない」(韓国国防省)、「日本は日本の防空識別圏に関してだけ立場を表明すればいい」(大統領府関係者)と、どういうわけか怒りを日本に向けている。

 韓国での騒動は当分続きそうだ。ビールや衣料品など、日本製品の不買運動は全国で散発的に起きており、日本への旅行を控えようと呼びかける動きもある。ただ、韓国が現在できる日本への抵抗は、不買のレベルなのだ。

 韓国は今、日本政府が輸出手続きの優遇措置を設ける「ホワイト国」指定から韓国を外すことを「非常に重大な事案」(産業通商資源省の李浩鉉=イ・ホヒョン=貿易政策官)と警戒している。日本が打ってくるかもしれない「次の手」に韓国は今、戦々恐々としている。しかし、これは事態の途中経過に過ぎない。

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