「香港の権利と自由認めよ」メルケル氏、中国首相に

 【香港=西見由章】ドイツのメルケル首相は6日、中国を訪問し、北京の人民大会堂で李克強首相と会談した。メルケル氏は「逃亡犯条例」改正案をめぐって抗議活動が拡大している香港情勢について提起し、「(香港)市民の権利と自由が認められなければならない」と強調した。会談後に李氏との共同記者発表に臨んだメルケル氏が明らかにした。

 メルケル氏は李氏に「平和的な解決が必要だ」と伝えたと説明。「暴力は阻止されなければならない。対話のみが有用だ」と述べ、香港政府トップの林鄭月娥(りんていげつが)行政長官が提案した市民との対話にデモ参加者が参加できるよう望むと語った。

 一方、李氏は「香港政府が法に基づき暴力や混乱を制止することを支持する」と述べた。

 メルケル氏は同日、習近平国家主席とも会談。中国外務省によると、習氏は両国が「ともに自由貿易と多国間主義を守らなければならない」と呼びかけた。

 林鄭氏が条例改正案の完全撤回を表明した4日以降も、香港各地で抗議活動が続いている。香港中文大のキャンパスでは6日、普通選挙の実現などの「5大要求」は一つも欠かせないと訴える抗議活動に約400人が参加。同大4年の男子学生、鄭さん(22)は「メルケル首相は香港の民主と人権の問題について、もっと中国にプレッシャーをかけてほしい」と訴えた。

 九竜地区の太子駅では6日午後、デモの死者を隠蔽しているとして監視カメラの映像の公開を求めるデモ隊1千人以上が周辺道路を占拠。警官隊は催涙弾数発を発射しデモ隊を追い払った。7日には香港国際空港周辺の道路占拠が計画されているほか、15日には民主派団体が大規模デモを検討しており、政府への抗議活動が収束する兆しはない。

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