ジョンソン英首相の弟が閣僚辞任 離脱をめぐる「家族の亀裂」表面化

 【ロンドン=板東和正】英国のジョンソン首相の弟のジョー・ジョンソン氏は5日までにビジネス・エネルギー・産業戦略と教育担当の閣外相を辞任した。英下院議員の職も退き、次回の総選挙にも出馬しない見通しだ。ジョー氏は、2016年に行われた欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票で残留を支持しており、強硬離脱派のジョンソン首相との考えの相違が辞任の原因になったとみられる。ジョンソン首相の妹も、5月の欧州議会選でEU残留を訴える政党から立候補。ジョンソンきょうだいの離脱をめぐる「亀裂」が表面化している。

 ジョー氏は、ジョンソン首相率いる与党・保守党で閣僚として兄を支えてきた。4日に英下院で可決した経済の混乱が懸念される「合意なき離脱」を阻止する野党法案に対しても、反対票を投じた。だが、EU残留派として、ジョンソン首相の離脱方針に疑問を感じていたとみられている。

 ジョー氏は5日、ツイッターで「この数週間、家族への忠誠と国益の間で引き裂かれてきた」と投稿。ジョンソン首相は同日、ジョー氏の辞任について「素晴らしい閣僚だった」と理解を示した上で「EUに対する取り組み方は私と異なっていた」と指摘した。

 これまでも、ジョンソン首相の家族は離脱をめぐり、意見が割れていた。ジョンソン首相の妹で、ジャーナリストのレイチェル・ジョンソン氏は、5月に行われたEUの欧州議会選で残留派の政党「チェンジUK」から立候補。レイチェル氏は当時、「(立候補は)兄への攻撃ではない」と主張していたが、英メディアは妹の出馬を「反対勢力」として取り上げていた。欧州議会議員だったジョンソン首相の父親もEU残留派とされる。

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