英議会、総選挙前倒しを再否決 ジョンソン首相窮地に

 【ロンドン=板東和正】英議会下院は10日、ジョンソン首相が再提案した解散総選挙の前倒しを求める動議を採決し、否決された。ジョンソン氏は、自身の与党・保守党が総選挙で勝利することで、9日に成立した英国の欧州連合(EU)離脱延期を求める法の撤回を図ったが、その狙いが外れた形だ。英議会は10日から約1カ月後の10月13日まで議会を休会する。

 ジョンソン氏は9日、総選挙の前倒しを求める動議を英下院に提案。動議では本来なら2022年に行われる総選挙を10月15日に実施することを要求した。

 採決は9日夜の予定だったが、議会での討議が長引き、10日未明にずれ込んだ。採決の結果、賛成は293票、反対は46票だった。首相の議会解散権行使を制限する「議会任期固定法」により、解散には最低でも英下院の3分の2である434票の賛成票が必要となる。200人以上の野党議員が棄権し、必要な賛成票が得られなかった。

 ジョンソン氏が総選挙の実施にこだわったのは、9日に成立した離脱延期法を撤回したかったからだ。同法は、10月19日までにEUとの新たな離脱協定案が議会で承認されない場合、来年1月末までの期限延期をEUに求めるようジョンソン氏に義務づける内容。10月末の離脱を目指すジョンソン氏にとって同法は「天敵」だったが、2度にわたり総選挙の提案に失敗したことで、保守党が過半数の議席を確保して撤回することは困難になった。

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