サウジ、石油生産「月内には回復」とエネルギー相

 【カイロ=佐藤貴生】サウジアラビアで石油施設2カ所が攻撃を受けた事件で、同国のアブドルアジズ・エネルギー相は17日、西部ジッダで記者会見し、破損した施設の復旧が進み、月内には通常の生産量に戻るとの見通しを述べた。ロイター通信が伝えた。事件直後には復旧に数カ月を要するとの見方も出て、原油価格が約30年ぶりの大幅上昇を記録するなど、世界経済への影響の長期化が懸念されていた。

 アブドルアジズ氏は在庫も活用して「供給は攻撃前の水準に戻った」と説明し、輸出への影響はないとの考えを表明した。また、「9月の終わりまでには攻撃を受ける前の生産(レベル)になる」と述べた。施設を運営する国営石油会社サウジアラムコは、発生から7時間内に10カ所の火災を鎮圧したとしている。

 サウジは攻撃により、同国の日量石油生産の半分に相当する570万バレルの生産が停止したと表明。これは、世界の日量生産の5%に当たる。攻撃された施設のうち1つは東部アブカイクにあり、世界最大のガワール油田の原油を精製しているため、「世界の石油供給で最も重要な施設」とされる。

 事件をめぐり、サウジ外務省は初期調査の段階でイラン製の兵器が攻撃に使用されたとの見方を示していたが、アブドルアジズ氏は犯行の背後関係や動機については不明だと述べた。また、新たな攻撃から施設を守る措置を講じる考えも示した。

 サウジアラムコは延期が報じられていた新規株式公開(IPO)について、今後12カ月以内に準備が整うと述べた。

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